合コンとはなんぞや
合コン 合同コンパ
この催しをご存じだろうか。妙齢の方々は経験者が多いと思うが一部陰キャ界隈ではそんなものは行ったこともないし行ったやつも知らないし行ったやつの話を聞いたやつもいないのである。
私のコミュニティも御多分に洩れずそうだった。合コンって都市伝説やろと思ってた。私の人生に訪れることのないもの。やけどそれが違うらしいねんな。
ということでこの年になって生まれて始めて合コンの誘いが来た。
幹事の子の大学の友達らと幹事の子と自分というめちゃめちゃアウェーな中よくわからん人に会いに行く。不安で帰り出したい気持ちがもう2000%
者どもよ、これが数合わせである。
相手の詳細も知らないまま入店。どこ見て座ればいいのかわからない。皆は慣れてると思ってたから思いの外緊張感があることに驚いた。帰り出したい気持ちが3000%アップ。
そもそもよく考えたら人に会うのが苦手だった。初対面で事前情報のない異性なんて場が持たないランキング1位(私調べ)なのに。
お店はお洒落なスペインバルだったような気がする。もう記憶喪失になっててよく覚えてないけど。青が基調のお店でお酒の提供が早かった。分からないけど向いてる店なんだろう。
そして私の一番の興味、世の中の合コンは本当にあんな自己紹介をするのか、は見れるのだろうか。これを知るために参加したと言っても過言ではない。テレビでしかみたことないけどあんな地獄みたいな時間を能動的に過ごしてる輩がいると思うといてもたってもいられなかった。試してみたい!見てみたい!
ホラー系の映画で大体先に死ぬやつってこんな感じだったと思う。
そしてそれを知る機会は乾杯の5秒後に訪れた。真ん中に座っていた白T系の男性が何のなしに「じゃあ自己紹介俺からするね〜」
もうこの瞬間に己の目的は達された。帰宅してもよい。帰宅しても良いという顔は確実にしていた。
名前、会社、趣味、大学時代のこととか凡そ就活と変わらないような紹介をして同性にイジられ次の人という完璧な所作。台本間違えたら床が抜けて二度と地上には戻ってこれない気がする。
そこで気づく。合コンとはもしかしてパヤパヤしたやつらが適当に騒いではしゃいでいい場所ではなく皆が協調性、社交性、気遣いを駆使しつつ陽気に飲食を楽しまなくては行けない場ではないのか。いつの時代も社交場は戦場である。
そしてそれに気づいた頃は負けである。
自己紹介を誰より爛々とした目でみてる女(ブス)に居場所はない。だがもう好みの異性と話したいというよりはハイステータスな自分の話をきいてくれという方針に変わっていたようなのでそれほど誰からも邪険には扱われなかった。いいものである、合コン。
2次会にもなんだかんだ行きタクシー代もらって帰った。大満足。
だけどやっぱり自己紹介だけみて帰ってもよかったかな。そっちの方が場が盛り上がって面白そうだし。